はじめに
翻訳サイトを使っても,思い通りの絵を出力できていない方は多いのではないでしょうか.
おそらく原因は"英語力"だけではなく,想像を言語に変換するための"語彙力"が足りていないことだと思います.
かく言う私もそのうちの一人ですが,上手く出力できている人の英語に共通する,
「AIが理解しやすい文型」と「絵を思い通りに描画するための語彙」があったので共有します.
midjourneyを念頭に置いていますが,他のツールに対しても考え方は同じです.
AIが理解しやすい文型
以下の文型に従います.
A/An [絵の種類] of [対象] in/under/at [場所・雰囲気] in [画風]
どうしても英語が苦手だと形容詞や名詞を羅列してしまいますが,
こちらの文型では文が構造化されているので,AIが理解しやすいのだと思います(『理科系のための英文作法―文章をなめらかにつなぐ四つの法則』を参照).
絵を思い通りに描画するための語彙
必要に応じて,DeepLやGoogle翻訳であなたの欲しい単語を調べてください.
以下は,「より詳しく描写できるように語彙を与えること」と「インスピレーションを促すこと」を目的とします.
こちらにも体系化こそされていませんが,便利な英単語をパワーワードとして紹介されています.
絵の種類
「絵の種類」は以下の形で書かれます.
[形容詞] + [名詞]
名詞
よく使うものを以下に示します.
- anime(アニメ)
- painting(絵画)
- photograph(写真)
- oil painting(油彩画)
- watercolor painting (水彩画)
- sticker(ステッカー)
- sculpture(彫刻)
- black and white ink sketch (白黒のインクスケッチ)
- pencil Sketch(鉛筆画)
他には,こちらに沢山記述されています.
形容詞
- simple(シンプルな)
- detailed(細かい)
- 4k(解像度が4kということ)
- simple yet detailed(シンプルでありながら緻密な)
- modern(現代の)
他には,cyberpunk(サイバーパンク風の), surreal(非現実的な), ancient(古代の), futuristic(未来派の), retro(レトロな), realistic(リアルな), dreamlike(夢のような), funk art(ファンク・アート), pop art(ポップアートの), vaporwave(ヴェイパーウェイヴの), psychedelic(サイケデリックサイケデリック), abstract(抽象的な), impressionistic(印象派の), minimalistic(最小限主義的な)などがあります.
知らない単語でも試してみると,面白い結果になったりします.
対象
これに関しては,おそらく思い描いているものがあると思いますので,DeepLなどで調べてもらうのがいいと思います.
ただし,思い描いている対象を,AIと伝言ゲームをするようなイメージで詳しく描写して,翻訳することを意識してください.
例えば,かわいいパンダのイラストを想像して "panda" と入力しても,リアルなパンダが出力されます.
この場合,単純に "cute panda" とするだけでも,出力結果はかなり変わってきます.
場所・雰囲気
こちらも,おそらく思い描いているものがあると思います.念のため,よく用いられるものを以下に示します.
- under the sea(海の中で)
- in the sky(空の下で)
- in the dark(暗闇の中で)
画風
こちらが,midjorneyの面白さの一つでもあります.
以下の "..." に,好みの芸術家・漫画(家)・アニメ・ゲーム・映画(監督)などを埋めてください.
- in the style of …
- in … style
- by …
例を示します.
- in Studio Ghibli style(ジブリ)
- in Evangelion style(エヴァンゲリオン)
- in Starwars style(スターウォーズ)
- by Vincent van Gogh(ゴッホ)
- by Pablo Picasso(ピカソ)
- by Katsushika Hokusai(葛飾北斎)
- in ukiyo-e style(浮世絵)
他のコツ
最後に今回紹介したもの以外に,個人的に面白い,便利だと思ったコツやアイデアを紹介します.
積極的に検索する
先人に学ぶのは,どのシチュエーションでも重要です.
一度出力したい対象について検索してから,文を作ると少ない試行回数で思い通りの絵を出力できます.
写真加工アプリを使う
出来上がった写真の明るさや色合いを変えるために,写真加工・編集アプリを使うと便利です.
ハードルが高そうですが,私はiPhoneの機能を使って加工しています.
私は完全な素人ですが,直感的に色合いを変更でき,非常に便利です.
顔交換アプリ(ディープフェイク)を使う
世界的に有名でない限り,特定の人の肖像画を出力してもらうのは難しいですが,
一旦別の人で出力しておいて,顔交換アプリで顔を置き換えるというアイデアです.
画風が現実的でないと難しいかもしれませんが,試してみると面白いです.
/imagine にパラメータを与える
--s や --uplight,--noがあまり使われていない割に面白く便利です.
参考サイト
日本語
英単語や/imagineオプションについて紹介されています.こちらも読んでみることをお勧めします.
使い方を詳しく説明されています.
英語
たくさんの情報量を含んでいます.主に肖像画に焦点を当てていますが,とても勉強になります.
midjourney公式のTipsです.
midjourney公式のためになるリンク集です.